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キリンの「別格」はプレミアム飲料の先駆けになれるのか

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松本幸四郎のCMを結構見かけるキリンの「別格」。

 


ドリンクで220円というプレミアム価格を付けていることで話題となっています。

飲料のように価格が統一されている市場でも、品質が高ければ価格が高くても受け入れられるのか、面白い挑戦ですよね。

現在清涼飲料の市場としては

  • ミネラルウォーター 100円程度
  • 一般的なドリンク    160円
  • 特保認可されたドリンク 190円
がありますが、ここへ別格が 220円で飛び込むわけです。
 
通常の製品群とは違ったプレミアムな商品の代表で、飲料に近い分野だとアイスクリームでいうハーゲンダッツがあると思います。プレミアムな体験を提供する製品なのかどうか。そこが今後の運命を左右しますね。
カップ麺でも高級タイプが市場をけん引した成功事例もあります。また特保飲料がプレミアム飲料として成功している前例もあります。ビール市場もプレミアム化で成功していますね。

しかし特保を超える価格を付けてくるとは、なかなかに強気ですよね。素材にこだわった点は良いですが、味に反映されていなければ単なる自己満足になってしまいますから。

ただドリンクは原価が安い点で消費者にプレミアムな価格が受容されるかという点が注目です。しかし今回は少し戦略に疑問を感じた点を挙げてみました。
 
 

激戦区

今回参入した、「緑茶」「コーヒー」「ジンジャーエール」は定番飲料であるだけに、競合は非常に強力です。
「緑茶」ではなんだかんだいつも飲めるおーいお茶。綾鷹も最初少し高い価格設定でしたが、今は他の飲料と同じになっていします。

「缶コーヒー」は現在コンビニコーヒーに押されています。ドリップコーヒーが100円で飲める時代ですからね。個人的にはあらゆる100円コーヒーの中でセブンイレブンのコーヒーが至高だと思っていますが、それを超えさせてくれるのか。超えただけでなく倍を払ってもいいと思わせてくれるのか。相当ハードルは高いですよ。

ジンジャーエール」も甘口のカナダドライ、辛口のウィルキンソンがある中で第3勢力になれるのか。以前同じキリンの「世界のキッチンから」のディアボロジンジャーは美味しいとは思いましたが、何度も飲もうとは思わなかったです。
 
 

ブランドがない

伊藤園がおーいお茶プレミアム版を出したり、コカコーラがカナダドライのプレミアム版を出すように、トップシェアのメーカーがプレミアムタイプを出すのであればまだスムーズかもしれませんが、
今回はまた話が違うため、ブランド力が非常に弱いです。


ブランド名の点からも、既存のドリンクはシリーズ名よりもその名前にウェートがあります。
緑地で言うと、綾鷹、伊右衛門、おーいお茶、など。キリンも生茶があるのに敢えて頼らなかったんですね。

しかし個々の名前が一般名称に近い名前のというのはちょっと弱いと思います。

また一つの飲料で成功してブランドを確立してから次の飲料を出せばよかったのではないかとも思えます。花王ヘルシアのように、まず最初の緑茶で成功してから横展開するのもアリですよね。

また1度にシリーズとして出したことで、どれが1番の自信作なのかが薄れてしまっています。

 

 

 

デザインは受け入れられるのか

高級=金のイメージが今も通用するのか。デザインで嫌う人が現れないか。少し不安です。
あと各飲料のデザインが共通しすぎてて、文字を読まないと見分けがつかない。まあハーゲンダッツも同じと言えば同じなんですが。
 
 

まとめ


日本には価格を抑える美学もありますが、価格が高くてたまに飲む贅沢品としての清涼飲料もあってもいいと思います。

キリンの別格の生き残りは正直言って厳しいとは思います。でも応援したいです。このような挑戦は他の分野でも必要だと思います。